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アクア・スター、監査と組合幹部の投獄

21.08.19 Feature
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我々が我々のために設定した基準を超える者は誰もいない。

アクア・スター

 

サプライヤーが最低基準を順守しているか査定するために、表向きは役に立っている社会監査の失敗はよく知られている。ラナ・プラザは、監査を受けていて、商品を調達する小売業者らによって設定された安全基準を満たしていると認定されたが、巨大な墓となった。IUFは、監査員によって最高水準を満たしていると認定された事業所において、甚だしい人権侵害に日々直面している。

 

監査は、「OECD多国籍企業ガイドライン」に詳述されている人権デュー・デリジェンスの手続きによって規定される、組合との直接的な関与に対する企業の防衛策である。手続き上のガイダンスは明白である。職場の権利に関しては、責任を100%外部に押し付けることはできない。企業は組合と協力して、人権に対する悪影響のリスクを特定し、それが起こらないようにし、権利侵害が発生したときには是正措置を取る必要がある。しかし、人権侵害の証拠に直面したとき、企業は決まってすべてが順調であると主張することによって対応し、監査はそれを裏付ける。

 

IUFは長年にわたり、労働者が労働条件を改善するために組合のSPBMI労組を通じて闘ってきた、インドネシアのランプンにある水産加工業者であるブミ・メナラ・インテルヌサ(BMI)における濫用雇用慣行を強調してきた。BMIは、アクア・スターを含む北米を中心とした多くの大手水産加工業者や小売業者の主要サプライヤーである。アクア・スターは、同業他社と同様に、サプライヤーが人権を尊重することを「期待」している。この期待をコントロールするため、アクア・スターは「公正な賃金、安全な労働条件、倫理的慣行を確保するため、各サプライヤーが定期的に第三者の社会監査を受けることを要求している。」

私たちの知る限りでは、BMIの組合幹部が今年5月に会社の誘導で逮捕されたときに、監査はこの重大な人権侵害を登録しなかった。そしてBMIの主張により、現在6年間の懲役刑に直面している。組合書記長レニ・デスミリアは、8年前に会社で臨時雇用従業員として仕事に応募したとき、偽造高校卒業証書を提出した。この事実は、昨年レニが産休から復帰し、政府による必須の保健制度で多くの労働者を組織したことで同社が彼女を逮捕、起訴させるまで、経営にとって問題ではなかった。当局は、レニの釈放の可能性を示唆したが、BMIは彼女が刑務所に留まり、最高刑が下されるべきだと主張している。彼女は現在も裁判中である。

 

IUFはこれをアクア・スターや他のBMIの取引先に伝え、BMIとの関係を通じて、組合を潰そうとするBMIのこの残忍な濫用を阻止する責任がある、と助言した。BMIは、組合幹部を迫害し、投獄する抑圧の歴史を持つ国の、悪名高い腐敗した法制度を利用している。BMIから商品を仕入れているアクア・スターや他の企業は、軽微な違反に対する6年の刑期という残忍な現実と、彼らの「期待」に込められた意味について、緊急に対処すべきである。彼らは行動する責任がある。